Wii パンドラの塔 クリア

手応えある謎解き、１２体の個性あるボス戦、良質なストーリー、綺麗なヒロイン。
今の所、今年１番の面白さ。

パンドラの塔 君のもとへ帰るまで - Wii

豪華なグラフィックは無い、似たような地形の塔が１２＋１。
雑魚キャラは大半使いまわし。
登場人物も多くない、声付きなのは５キャラ程度。

なのに、面白い。

力の入れ所が最近のゲームと全然違うね。
グラフィックではなく、ゲームへの没入感を高めるための仕掛けに力を入れてる感じ。

一番はボス戦
ボスの造形やアクションには特に力が入ってて、すっごく楽しめた。
雑魚が使いまわしだからボスも使いまわしじゃないかと不安だったけど、１２戦分すべて別固体＆アクション。
弱点が隠れてるボスも多くヒントも少なめなんで最初は難しめだけど、何度も死んで攻略法を探しだせばノーダメージで倒すことも可能。

こんなに面白いのに、塔を登らなければボスと戦えない。
何故このゲームにボス戦モードがついてないのか。
それが不満。

二番目はヒロインのセレス
獣の肉を食べなければ自らが獣へと変化してしまう。
宗教の戒律で肉を食べた事が無く、最初は嫌々食べていたセレスだけど、最後の方は・・・

このゲームのストーリー上の目的は"セレスを救う"この1点だけ。
なので軍部や親兄弟の余計なイベントは無し。
ゲーム内のイベントが、ほとんどセレスのためのイベントと徹底してる。
自然と感情移入しちゃうね。

三番目はアクション
ヌンチャクでキャラを動かし、ポインターを使って鎖を飛ばし敵を捕まえ、リモコンのボタンを押し剣で攻撃、倒したら鎖を使いリモコンを軽く振ってアイテムを回収する。
この一連の操作が面白い。
塔の仕掛けもポインターで鎖を使い道を進んでいく、ゼルダのような謎解きが面白い。

リモコンのスピーカーからも攻撃音なんかが出たりと臨場感もまぁまぁ。

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マイナス点は固定カメラの場所かな。
戦闘中に敵が画面端へ行ってしまい隠れてしまう事が多々あった。
見えない敵と戦うのは辛い。
逆手にとって謎解きにしてる場面もあるけど、もう少し広い視野で見れる位置にカメラを置いて欲しい。

後はさっきも書いたけど、ボス戦だけを楽しめるモードを入れて欲しかった。

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100点あげたいくらい面白かった。

何十億とお金を掛けなくとも、力の入れる場所が間違ってなければゲームは面白くなる。

個人的に無双シリーズなんかもそう。
メインキャラの造形とアクションに力をいれ、雑魚とマップは使いまわしばかり。
ユーザーがどこに面白さを求めるのか、それは人によって違うけど、無双ブランドとしての力の入れ方は昔から変わってない。
だから固定ファンが離れていかない。

ガンバリオンの今後に期待してます。

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洗濯・料理・掃除と家事を完璧にこなすセレス。
こいつ完璧超人か！

「鏡よ鏡、エンデが一番愛してる女性は誰だい？」
「それは、あなた様です。」　（嘘ネタ）

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超ネタバレ　注意

１２人の主と０号の哀れさ。
生体兵器となる主たちが、人間の頃に書いた「想い書」。
希望をもって主になった人、世界に絶望して主になった人。

エンデがそれを拾い、セレスに翻訳させる残酷さ。

主を倒すたびに人間に戻るとか、安易なハッピーエンドにする事も出来たはず。
けど、このゲームは救われるエンディングにはしなかった。　

CERO-Cとは思えない、残酷なシナリオだと思った。

ネタバレって書いたし書いてしまう。
Dエンドで主人公（プレイヤー）に鎖を撃たせるシーン、バッドエンドだから許容できたけど、結構きつかったよ。

セレスの声、グライアイの声、そして０号の声、全部良かった。
０号の軽くホラーがかった低い声は地声なのかな、機械で低音にした声っぽくも聞こえる。
「ずっと一緒って言ったじゃなーい」
迫力あったよ

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幸せになってください。

良いゲームをありがとう。